きままりすと

気儘に言及するブログ

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キュレーターを辞めた3つの理由


どうも、束子。です。今日はコレ

kimamalist.hatenablog.jp

 と 

kimamalist.hatenablog.jp

コレに登場した、キュレーションサイトの話。延長戦というよりは、場外乱闘記事です。

 

 

キュレーションサイトとは

『NAVERまとめ』や『MERY』など、いわゆる”まとめサイト”と呼ばれるサイトです。キュレーションメディアとも呼ばれ、これらのサイトで執筆している人を、キュレーターと称します。キュレーションサイトの文面は、引用を元に構成されています。

バイラルメディアと混同される時がありますが、厳密には少し異なるようです。

 

束子。がキュレーターを辞めた理由

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こちらで作成されました→ドラクエ風ジェネレーター ver 2 まねきねこプロジェクト

その1:労力+時間と賃金が割に合わない

ここ数日間で、2016年分の「割に合わない」を目にした気がします。正直に言って、もう「割に合わない」には胸焼けさえ感じている。みんな呪われたように「ワリニアワナイ! ワリニアワナイ!」って言ってますもんね。私含め、クラウドソーシング騒動の記事内で。

でも、この言葉なくしてはこの先を語れないので、泣く泣く使います。

 

どれだけ割に合わないのか。お値段の詳細を再び書くと、繰り返しになって話が長くなるので「クラウドソーシングは本当に魔の巣窟なのか」に目を通して頂きたい。簡単に引用で書き出すと、このような感じ。

  • 文字数は10,000文字
  • 報酬は10,000文字以上書けば2,000円*1
契約後は何故か「10,000文字以上の記事を週5本、まとめて2,700円」に変身*2
あきばはら(id:tsurare01)さんが言及した通り、キュレーションサイト側は破格の値段で依頼してきます。しかも、自分たちはコンテンツとアイディアを他所から拝借しておきながら、依頼する時には「完全オリジナルを重視」するんだから可笑しな話です。
なぜ猛烈に、割に合わないと感じるのか

理由はコンテンツを作成する際の”流れ”にあります。

前述通り、”まとめサイト”の記事は『引用を元に構成』されています。そして、クラウドソーシング内の「キュレーション記事案件」では、必ずと言っていいほど「ネットで調べられる範囲の情報を、分かりやすくまとめるだけの簡単なお仕事です!」と謳われています。

つまり、”まとめ記事”というものは、GoogleやYahoo!で出た検索結果が、1箇所に集約されただけということです。

言い回しは違えど内容が変わらない”まとめ記事”が湯水のごとく溢れかえっている原因は、キュレーションサイトの数だけ”検索結果をまとめた記事”が作成されているからなのです。

で、この検索とまとめが結構大変

いやいや、何言ってんの。大変なわけないでしょ。と、思われるかもしれません。でも、舐めないでください。既にいくつも作られた”まとめ記事”と同じ内容を、一言一句違う言葉に言い換えなければいけない苦労を。更に、他と差をつける為に新たな情報を必死に検索して、記述しなければいけない苦しみを

自分が1つのネタを書く為に調べたら、Wikipediaを含めて30以上の”まとめ記事”が存在するんですよ。しかも、ほとんど同じ内容のモノが。

1つでも言い回しが被ったら「修正してください」と突き返される。新たな情報を載せなければ「修正・追加してください」と突き返される。「ネットで調べられる範囲の情報を、分かりやすくまとめるだけの簡単なお仕事」のはずなのに、ネットで調べても出てこないネタを要求されて、1記事に2日(内、検索に1日半)費やされたら「割に合わないなぁ」ってなりますよ。嫌でも。オリジナルでも何でもない記事なのに。

 

その2:「調べられる範囲」だから、作品自体を知る必要がない

これは、すごく個人的な理由なのかもしれません。でも、上記の「割に合わない」より大きい理由です。

キュレーションメディアの記事はあくまで「ネットで検索できる範囲の情報の塊」なわけです。なので、小説や漫画、映像作品で例えるなら「絶対に泣ける映画◯選」とか。「漫画家×××の作品 オススメの作品はコレ!」とか「今年の人気No.1作品!?◇◇を徹底解説!」のタイトルで記事をすることになっても、作品自体を読んだり観たりする必要は全くないのです。

作品の解説やキャラクターの魅力、うんちく的な内容をどっさり書くのに、キュレーターは作品に触れる必要がない。これ、可笑しくないですか?

そりゃあ、効率を考えたら「一々読んだり観たりする暇はない!」ってなるのかもしれません。が、最終的に「面白い(もしくは泣ける)ので、ぜひ作品に触れてくださいね!」って勧めるんですよ。にもかかわらず、知らない作品を語るって……すごい失礼だと思うのです。私は。

美容関係や食べ物関連でも同じです。一度も試したことがない、食べたことがないのに「すごく効果的だからお試しあれ!」「死ぬまでに一度は食べたほうが良いです。今すぐ◯◯へGO!」って言っておいて、書いた本人は試したことも食べたこともないんだから。長年キュレーターやってる人って、どんな神経割り切り方してるんだろうって思います*3

 

その3:著作権問題が深刻

過去の記事で述べた通り、私は2つのキュレーションサイトを利用していました。そして、偶々だったんですが、画像の引用方法が大きく違っていたんです。

片方は規約がすごく厳しくて、基本的に通販サイトの画像かYouTubeの公式動画しか許されていませんでした。だからアイドル関連の記事を書く時は、めちゃくちゃ大変。引用できる画像ないんですもの。なのに、絶対的に画像の貼り付けが要求されるから、相応しい画像探しに1日以上費やす時もありました。文章はとっくに出来上がってるのに。

もう片方は規約が緩く、画像検索で出できた画像を使えばOKでした。画像掲載元が公式サイトでも、個人サイトでも関係ありません。「画像検索で出てきたモノを保存、出典URL付きで掲載してください」と、はっきり作成マニュアルに書かれていました。

画像検索で出てきた画像を闇雲に利用する危険性

私の拙い文より、以下のサイトを閲覧していただきたい。超分かりやすいです。

zoweb.hatenablog.com

weekly.ascii.jp

suzukidesu23.hateblo.jp

「キュレーションサイト 画像 著作権」で検索すると、わんさか出てきます。画像引用の方法に疑問を抱いて調べた時、ゾッとしました。著作権について全くの無知ではないものの、引用方法などを細部まで理解していたわけではないので「えぇ、そうなの!?」という感じ。特に『鈴木です。別館(鈴木こあらさん/id:suzukidesu23)』の記事は、上リンク以外にもたくさん言及されているので勉強になりました。

ただでさえ不満と疑念があったのに、マニュアル通りに遂行した仕事で著作権違反の責任を押し付けられたら、たまったもんじゃありません。

 

今後、キュレーターに復帰する可能性はあるか

ないです。

まあ、簡単に稼げるといえば稼げるので、1度は考えたこともありますが。でも、戻ることはないと思います。やっぱり、理由2と3が辛いんです。特に2は、調べてる時に「何やってんだ自分は」って苛まれますからね。自分がこの作品のファンだったら、知らないの知ったかぶられて、ドヤ顔で語られるのは嫌だろうなって。

 

もしも「キュレーションメディアで書こうかな、簡単だし」と思っている人は、一度立ち止まって考えることをオススメします。安心してください、上記は全て束子。が体験し、感じたことですから。

 

*1:キュレーションサイトAの話

*2:キュレーションサイトBの話

*3:もちろん中には、経験済みの体験を書いている人もいます

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