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私が見た『イクメン』の育児っぷりがスゴイ


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育児や家事に参加するメンズ──イクメン

メディアに「尊い存在」だと持ち取り上げられ、とあるM崎元衆議院議員の不倫問題でも話題になった造語。誰しもが一度は耳にしたことのある言葉ですから、「聞いたことない。何それ、おいしいの?」と野暮なことを言う人は少ないでしょう。

メディアだけでなく、政府にも持ち取り上げられている割には「イクメンうざい」という辛辣な意見が絶えない彼らですが、女である私もビックリな育児をするメンズも存在します。

 

今回は、私が実際に目撃したイクメンの育児っぷりを、皆様にご紹介したいと思います。

 

 登場人物〜メインの親子3人衆〜

  • 父親…推定年齢30代前半。色白。頭部に若干の後退が見られるものの、肌はツルツルっぽい。
  • お兄ちゃん…推定年齢3歳。やんちゃ。すっげーやんちゃ。父親のスマホめちゃくちゃ使いこなしてる。
  • 妹ちゃん…推定年齢2歳。やんちゃ。でも、どこかボンヤリしてる。自分が乗せられているベビーカーを弄るのがお気に入りっぽい。

 

序盤〜バス停にて〜

舞台は束子。の地元の駅前、バス停から始まります。以前書いた、コチラの記事 

kimamalist.hatenablog.jp

と同じ舞台になっています。

私がバス停に並び始めた時、既に老若男女がベンチに座ってバスを待っている状態でした。図にすると、

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こんな感じ。私、フレームアウトしてますが並んでます。

時間的に、買い物帰りの人や帰宅途中の学生が混在する時間帯でした。なので、私の後ろにも10人ほど列を成していたのですが、ベンチに座っている人が全然詰めない。特に、真ん中の男1人と子供2人。

子供の1人(男の子)は『Dr.スランプアラレちゃん』の如く周囲を「キーン!」って駆け回っているし、もう1人(女の子)は自分が乗ってたベビーカーを前後にユラユラさせているのに夢中で、まさに無法地帯。子供の両側はスマホを弄る男性と、買い物袋が重そうな女性だったので、周囲には「ちょっと、どっちが親なんだい! しっかり躾けろや!」という空気が漂っていました。かくいう私も「詰めれば後ろのばあちゃん、4人は座れるんだから。ちゃんと詰めろよ」と思っていたヤツです。

 しばらくすると、スマホから顔を上げた男性が行列に気が付きました。そして、スッと空いていた部分を詰めました。そして、

「おい、並んでんだろうが! 詰めろよ!」

と叫んだのです。

スマホを弄り続けていた男性が父親でした。わぁ!流行りのイクメンだぁ!

図にすると、

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こうです。

父親の叱責に、お兄ちゃんは「はぁ〜い、うへへ〜!」と若干ふざけながら素直に従いました。しかし、妹ちゃんにお父さんの声は届きません。ベビーカーをユラユラユラユラし続けます。そんな愛娘に、お父さんは一言。

「おら、(妹ちゃんの名前)! 後ろ見ろ、並んでんだろうが! 詰めろって言ってんだろ!!」

推定年齢2歳児にも、厳しい言葉。イクメンの教育ってすごい。

2度目の叱責にようやく何かに気がついたのか、妹ちゃんは振り返って、自分の後ろに並ぶ大人たちをボンヤリと眺めました。でも……まあ、当然と言いますか、妹ちゃんは直ぐに現状を理解できません。ボーッと眺めている間も、イクメンな父親は「詰めろって、ほら。(妹ちゃんの名前)! こっち来いって!」と声をかけています。

現状を把握したのか、はたまた父親の「こっち来い」に反応したのか。定かではありませんが、妹ちゃんはやっと席を詰めるように移動を始めました。

が、この時。妹ちゃんの前に、大きな壁が立ちはだかります。そう、ベビーカーです。

ベビーカーは流行りの某ブランドメーカーのような、しっかりした作りではなく、軽くて小振りな物でした。それでも、推定年齢2歳児には大きな荷物です。前後にユラユラは出来ても、他の操作は出来ません。

本来なら、父親がベビーカーを移動させるでしょう。しかし、彼女の父親の教育方針は違うようでした。その証拠に、妹ちゃんが詰める素振りをした瞬間に、父親の目はスマホに向けられていたのですから。「『自分の問題は自分で解決しろ』ってか……流石、現代のイクメンだ」と、私は感心しました。

 

ここまでの一連の流れ。私としては、そもそも父親が最初からスマホではなく子供を見ていれば良かっただけの話で、彼が子供を叱責すること自体ちょっと理解できない行動なんですけれど。きっとこれは、私が未婚の女だから故の、安直な考えなのでしょう。

 

中盤〜バスに乗った後〜

バスに乗った後も、父親のイクメンっぷりは凄かった。

まず、父親自身が1人掛けの優先席に座ります。それに習ったのか、お兄ちゃんも優先席に腰掛け「スマホちょうだい!」と父親に催促します。

妹ちゃんは、遊び足りなかったのか席に座りませんでした。父親の横に置いたベビーカーを、ユラユラさせようとします。しかし、父親はそれを許しませんでした。ベンチに座れない人がいるほど乗客が多いので、流石にマズイと思ったのでしょう。妹ちゃんに注意します。

「やめろって。やめろ。空いてる電車じゃねぇんだよ」

空いてる電車ならやって良いって問題じゃないだろ。空いてる電車ならやって良いんですね、初めて知りました。

父親は強く、注意しました。が、やはりと言うべきか、妹ちゃんは納得しません。やだやだ遊ぶベビーカーユラユラするやだやだ!! と愚図りながら地団駄しました。なかなか納得しない妹ちゃんに、父親の教育的指導が入ります。

「見てみろよ、混んでんだろ!? 遊ぶんじゃねぇよ!」

叱責後、私がいた位置からは目視できなかったのですが、体の何処かしらをパシーンとしました。妹ちゃん号泣。……まあ、そうなりますよね。

 

終盤〜バス発車後〜

うえーん!! びえーー!! と泣く妹ちゃん。実妹の涙に、お兄ちゃんは父親に質問しました。

「これいつまで乗ってんの? 15分?」

そこー!? お兄ちゃん、気になったのそこー!? と私は戸惑いました。妹ちゃん泣いてますけどー!? と。お兄ちゃんの質問に父親は苛立った様子で「終点までだよ!!」と答えました。 その答えに満足したのか、お兄ちゃんは「ふーん」と言ってスマホの世界に戻って行きました。なんだか、とても慣れた様子でした。

 

妹ちゃんは泣き続けました。うえーーん!! えーーん!! ……最初こそ、修造の「泣くな!!」ばりの激しい泣き止ませ方でしたが、次第に周囲の目が気になりだしたのでしょう。自分の膝の上に抱き上げると、「泣くな泣くな」と呟きながら頭を撫で始めました。

それでも、妹ちゃんは声を上げ続けます。えーーん!! えーーん!! 父親は頭を撫でるのを止め、「泣くな泣くな泣くな」と呟きながら抱きしめた手で慰めるように、二の腕あたりをポンポン叩き始めました。

それでも、妹ちゃんは声を上げ続けます。えーーん!! えーーん!! 声が上がれば上がるほど、父親の慰める力が入ります。ポンポンからパンパンに、パンパンからバンバンに。推定年齢2歳児の柔らかい二の腕が刺激され続けました。

それでも、妹ちゃんは声を上げ続けます。えーーん!! えーーん!! えーーん!! ……物凄く一定の間隔の「えーーん!!」です。既に察している方もいるかもしれませんが、妹ちゃん、もう泣いてません。完全に泣き真似です。

ですが父親は、まさか自分の愛娘が泣き真似をしているなんて思ってなかったのでしょう。それどころか、「こんなに献身的に慰めているのに、なぜ泣き止まないのか」と困っている様子でした。

 父親はベビーカーに掛けていた鞄から、一枚のタオルを取り出しました。そのタオルには妹ちゃんの好きなキャラクターが描かれているようで、それで気を引こうと思ったようです。が、しかし。妹ちゃんは声を上げ続けます。えーーん!! えーーん!! えーーん!!

父親は、手にしたタオルを妹ちゃんの口元に当てて、押し付けました。

バスの車内に響き渡っていた妹ちゃんの声は、若干ですが小さくなりました。そして私が下車する頃には、完全に泣き止ませるまでにはいかないものの発車直後に比べたら比べ物にならないほど、小さなえーーん!! になったのです。

 

父親の育児っぷり、教育っぷりがスゴイ

ここまで読んで、「いやいや、こんなこと本当にあるわけないじゃん。嘘乙ー!」と思われる人もいるでしょう。ですが残念ながら、事実です。本当に父親は推定年齢2歳児を叱責し、二の腕を叩き続け、最後はタオルで押さえ込んだのです。

子供が泣いていても泣き止ませない母親・父親を、私は街中で何度も見ましたが、こんな育児をする父親を見たのは初めてです。

 

育児や家事に参加するメンズ──イクメン

外国では当たり前ですが、確かに、素晴らしいことです。しかし、こんな風に子供と接する父親は絶対に嫌だなと、私は思いました。

 

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